GINZA SIXの最上階にあるフレンチレストラン「ザ・グラン銀座 THE GRAND GINZA」のサービスマネージャー、そしてソムリエを務める高橋正英様にお話をうかがいました。
日本の各地域の文化を、「食」を通してお客さま一人ひとりに伝えていく高橋様。実は「古昔の美酒 1995 葵鶴」と切っても切れないつながりをお持ちです。今回はそのつながりにも迫りました。

 

 

Q.1 お店のコンセプトや「食」において高橋様が大切にしていることを教えてください。

 

私たちは地方創生を大事に考えております。ザ・グラン銀座には「THE GRAND 47」というメインダイニングがあります。そこではシェフの手を通して、日本全国の食材とフレンチとの融合というかたちで47都道府県の文化を発信しています。シェフが「食」を追求し、その料理を食べたお客さまが、実際にその土地を訪れる。それができれば地方創生につながると思います。

 

実際にお店で出している郷土料理
「宮城県産平目とウニの粕漬けロティ 郷土料理『あざら』を添えて」

平目を粕漬けにしふっくらと焼いた料理、濃厚な雲丹と相性抜群。
ここで使われている「あざら」とは気仙沼の郷土料理であり、メヌケのあらと白菜の古漬けを酒粕と共にトロ火で煮込んだもの。

 

Q.2 お店ではどの銘柄の「古昔の美酒」を導入していますか。またどのようにお客様に提供されていますか。

 

1983 岩の井」「2009 幻の瀧」「1995 葵鶴」を導入しています。

ワイン好きのお客さまに向けて、だいたいフレンチのコースの中盤でご提供いたします。魚料理でお客さまが白ワインを召し上がられているときに、大きいブルゴーニュグラスに「1995 葵鶴」を少し入れてお出しします。あえて、味わいの説明はまったくしないで「何のお酒だと思いますか?」とお聞きしていますね。気に入ってもらえましたら、次のお肉の料理で、「1983 岩の井」を出すこともあります。

 

 

Q.3 そのときお客さまからはどんな反応をいただきますか。

 

だいたいみなさん古酒の色合い的にワインだと思っている人が多いので、まず驚かれます。「1995 葵鶴」は多くのお客さまも初めての味のようなので「飲んだことがない味だ」とおっしゃいます。1983 岩の井」はシェリー酒みたいと言われたりします。

 

 

Q.4 高橋様の出身が「1995 葵鶴」の酒蔵、稲見酒造がある兵庫県三木市ということですが、何か思い入れはありますか。

 

兵庫県三木市は私が生まれ育った町。今回古酒と触れ合ったきっかけも生まれ育った町の稲見酒造の「1995 葵鶴」があったからでした。そのため葵鶴に思い入れがあって、実際このあいだ稲見酒造にうかがいました。杜氏の方に「銀座でこのようなお店をやっていて、古酒を使わせていただいて」と話したら、とても喜ばれていました。

今まで、古酒は古い余ったお酒と思っていましたが、実際試飲をして兵庫県稲見でとれる山田錦のポテンシャルを感じ、丁寧に醸し出された印象をうけました。ミネラル感も感じ、ワイングラスで変化を愉しむと更にポテンシャルを感じると思いました。
なかなか三木市産の食材はないのですが、やはり杜氏の方とその奥様の笑顔を思い出すと、三木の活性化のためにも地元の食材を使ったペアリングはしたいとシェフと話していました。

 

インタビュー後、高橋様から「1995 葵鶴」のテイスティングコメントをいただいた。

 

外観フレッシュなクリアでやや青い色調が感じられた

 

香り熟成した複雑な香り、 ローストしたナッツやバターの香り 若々しい青いフルーツやトロピカルフルーツの香りも若干感じた

 

料理との相性よく冷やして青野菜やビネガードレッシングサラダ 魚だとローストした魚、バターや白ワインソース ナッツオイルや香草にも相性がよい
ご家庭ではチーズ、ドライフルーツ、ミックスナッツ、スルメなどのおつまみとも相性が良いと感じた

 

 

 

 

Q.5 「古昔の美酒」とどんなお料理のペアリングがおすすめでしょうか。

 

1995 葵鶴」×「ソール アルベール」

ソール アルベールは最近レストランで提供しているフレンチの古典料理(クラシックメニュー)です。白身魚を使用した魚料理です。「1995 葵鶴」と相性が良いのではないかと思います。

ソースのペアリングは面白いと思っております。フレンチも古酒の味わいと同様に複雑で、とくに食材よりもソースのほうが複雑です。そのためソースに日本酒を入れるのはありだと思います。フレンチだとバターという濃いものに古酒のしっかりとしたアルコール感が合いますね。

 

 

「1983 岩の井」×「煮込み料理」

お肉だと、赤ワイン煮込み豚バラの相性がよいと思います。やっぱり煮込み料理が「1983 岩の井」と合うのかなというのはありますね。あとは豚の角煮にも絶対合うと思っています。どうしてもフレンチで使うスパイスは胡椒やローリエ、タイムなどで、あまり八角などは使わないのですが、脂っこい煮込みとは合うと思っています。

 

2009 幻の瀧」×「野菜と魚介のテリーヌ」

2009 幻の瀧」は一番飲みやすいですね。よく冷やして飲むと白ワインと勘違いされる方も半分ほどいらっしゃいます。お客さまにも魚介系の前菜として一回出した記憶があります。さらに食後酒というかたちで「2009 幻の瀧」を出すのもありだと思います。

 

 

Q.6 「古昔の美酒」について高橋様はどのようにお考えですか?

 

皆さん食べることもお酒も好きなので、古酒を知らないだけであって嫌いじゃないと思います。可能性は非常にあると思っています。

あと僕としてはほかの銘柄も飲んでみたいです。最初は僕が三木出身っていうところで「1995 葵鶴」に興味を持ったので、ほかにも好みの古酒があると思います。

 

 

「地域」の食材を大切にしながら、日々お客さまと「食」を通して向き合う高橋様。つねに料理とのペアリングは、お客さまの目線に立って考えられているようです。インタビュー中、「古昔の美酒」と今後やりたいことも語ってくださり、夢がふくらむような時間となりました。

 

 

〈店舗紹介〉

店名:THE GRAND GINZA
住所:東京都中央区銀座六丁目10番1号 GINZA SIX 13階
電話番号:03-6280-6129(レストラン)
     03-6280-6780(ウェディング)
     0120-075-380(パーティー)
お店のホームページ:https://www.grandginza.com

 

 

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