古酒とは

日本にはお酒を熟成させ、時を経た芳醇な香りや深い味わいを楽しむ食文化がありました。

ここでは日本酒の古酒について説明していきます。

 

①日本酒の古酒の歴史

 

熟成古酒が登場する最も古い文献は、鎌倉時代に書かれた日蓮上人の手紙とされています。その内容は、古酒を送ってきた信徒に味わいを称えていました。

その後、江戸時代の各文献の中にも古酒が登場し「特別な日本酒」として珍重されていたことが伺えます。

しかし明治に入った
1878年、政府が財政の安定化のため酒蔵に対し「造石税」を採用。

これは酒の「販売量」でなく「生産量」に対して高い税を課すものでした。

そのため、酒蔵は酒を数年熟成させるよりも、その年に造った酒を「売り切っていく体制」に切り替えていきました。

1944年に「造石税」は廃止。

昭和後期から平成になり、ようやく高品質な古酒を製造する酒蔵が出始めました。

今では、新酒に比べると古酒の市場は小さいですが、多くの酒蔵や団体が古酒の普及に力を入れています。

 

 ②古酒について

日本酒は熟成させると、カラメルのような甘みと香ばしさが現れるのが特徴です。最初はほぼ無色透明の新酒ですが、アミノ酸と糖がメイラード反応を起こし、色は黄金色や琥珀色に変化し、香りは熟成香が帯びてきます。

焼酎・泡盛は、アルコール度の高い蒸留酒ですが熟成させることで、まろやかで甘みを感じる酒質に変わります。ただ味の変化の方向性は、貯蔵温度やその季節の変化、貯蔵容器、もともとの酒質によってさまざまです。

 

 

よくある質問

 Q1, 日本酒は古くなるとお酢になると聞いたのですが…。

結論から言うとお酢にはなりません。
お酢を作るには酢酸菌が必要になりますが、日本酒には含まれていません。
熟成の古酒には、アミノ酸をはじめ多くの糖類や酸類が含まれています。
そのバランスで酸(特に乳酸菌由来)を多く感じると酸っぱく感じるものもあります。さらに寝かせていくことでまた変化が起こり、甘味と酸味のバランスがよくなっていきます。
酸が強すぎるお酒は、まだ熟成が足りないのかもしれませんね。

 

Q2,日本酒の古酒は開栓後、どのように保存すればよいですか?また何日以内に飲み切るのが良いでしょうか。

直射日光を避けて、常温または冷蔵で保存してください。
開栓後も熟成が進むので、1週間おけばまた違った味わいに変化します。
開栓直後と印象が違うかもしれませんので、それもまた一つの楽しみになります。

 

Q3,自分で熟成古酒を造りたいです。気を付けることは何でしょう…?

 直射日光を避ければどなたでも造れます。
キャップに酒が当たらぬように立てて保存すると良いですね。