for WINE LOVERS

 

ワイン好きにおススメするヴィンテージ日本酒の魅力

ワインの味わいの骨格を成すものが酸味、甘味、タンニンだとしたら、ヴィンテージ日本酒の味わいの骨格を成すものは甘味と旨味、余韻の長さでしょう。

多くのワインは8℃~14℃程度と少し冷えた状態で飲むことが多いですが、ヴィンテージ日本酒はまず常温でお試しください。

熟成によるカラメルやドライフルーツのような甘味、米が持つどこまでも膨らむような旨味、響き続ける琴の音のような余韻の長さ。米と酵母、そして年月とが織りなすその味わいは、ワインとは一味異なる彩を食卓に添えてくれるでしょう。

生ハム等のアペタイザーと一緒に口に含めば舌を滑らかにし、食後酒にいただけばデザートのような甘味と満足感を演出してくれます。

もちろん食中酒としても。ローストビーフなどの肉の旨味をしっかりと味わえるようなお料理との相性を是非お試しください。

甘く芳醇な香りと少量でも存在感の確かな味わいは、チーズやドライフルーツといった一般的にワインとの相性が良いとされる料理にも合い、ワインがお好きな方にとって新たな癒しとなるひと時を約束してくれます。

 

記事/河田安津子氏
Nagareyama Wine Club主宰 https://www.atsuko-kawada.com/
日本ソムリエ協会認定ワインエキスパート フードコーディネーター
ワインと食に関するイベント企画、飲食店・企業向けメニュー開発、ワイン講座、ワインと食のスタイリング・撮影、コラム執筆等活動中
古昔の美酒